毎日がキラキラしていた香川県の旅館でのリゾートバイト
私は現在26歳の主婦です。
去年の4月から5ヶ月間、香川県の旅館でリゾートバイトをしました。
英語を使いたい私にとって魅力的だったリゾートバイト

リゾートバイトをしようと思ったきっかけは、貯金がほぼ無くなってしまったからです。
私は25歳で以前の職場を退職し、海外に語学留学し貯金の多くを費やしました。
日本の実家へ帰って来ると、どうしても友達との付き合いや出掛ける用事が出来て貯金に時間がかかると考えました。
そこで、住み込みで食事も支給され短期で稼ぐことのできるリゾートバイトを選んだのです。
また、旅館で外国から来たお客様と関わる機会もあるので英語を使いたい私にはとても魅力的でした。
未知の世界で最も難しかった”お客様のペースに合わせること”

地元から荷物を運び、着いた旅館は観光地の中にありました。思っていたよりも大きな旅館に驚いたのを覚えています。
リゾートバイトはすぐ始まることはなく、観光地を巡って勉強したり裏方の仕事をしたりして流れと館内の構造を学びます。
その様子を上司がみて、1人ひとりに合った指導係をつけます。
指導を受けながら2週間前後共に接客をして、それから一人前になります。
私は旅館での仕事経験は全く無かったので全てが初めての仕事で戸惑いの連続でした。
最初の持ち物に小さなノートを用意するよう言われるのですが、期限が終わる日まで常にそのノートを持ち歩いてメモを毎日とっている程でした。
先輩方も皆ノートを持ち歩いていたので、覚えることはまだまだたくさんあったのだろうと思います。
また、旅館の仕事は時間との勝負なので、メモをとっていてもそれを見返して仕事をする時間はありません。
その為、寮に帰ってから復習を欠かすことができませんでした。
そのような日々が続きましたが、指導係の先輩の丁寧な教えのおかげで一人前になり、リゾートバイトにも慣れてきましたが。
が、しかし、一番苦労したことはメモのしようもないことでした。
それは、”お客様のペースに合わせること”です。
お客様は完全個室のお食事処で夕食をされますが、完全個室な為、お客様がどれくらいのペースで食事を召し上がっているのかは予想でしか分かりません。
「お食事は温かいものは温かい内に、冷たいものは冷たい内に提供する、一品ずつ提供する」これはとても難しかったです。
お酒を愉しまれる方や、お子様連れの方、お話を楽しみたい方、それぞれでペースが全く異なるのです。
チェックイン後のご案内中に話すペースや仕草から予想をします。
ですが、調理場との兼ね合いもあったりお酒の用意があったりと、お客様にゆったりお食事をお持ちして、その個室を出た後はてんやわんやでした。
「わー!もう次の料理頼まないと間に合わなそう!」と。
一期一会だからこそのやりがいある仕事

毎日お客様には見えないところでバタバタと忙しく、焦ったり上手くいかなかったこともあります。
それでも、お客様がお食事を楽しんで笑顔でお部屋に戻る姿や、ありがとうの言葉はどんな疲れも吹き飛ばしてくれました。
一期一会だからこそ、私の態度次第で不快な気持ちにも、嬉しい気持ちにもなって頂ける旅館でのリゾートバイトはとてもやりがいがありました。
次の日の朝、朝食時にお話をしお見送りをする際に「また来ます。」と仰って頂けることは何よりも私の自慢になりました。
一礼をして手を振って、心新たに午後からは新しいお客様をお迎えする。
とても忙しいし1日ずつで終わってしまって寂しい気持ちもありましたが毎日がとてもキラキラしていたなあと感じます。